3/31 新たなエコビレッジづくりの胎動 in 新大阪

投稿日: カテゴリー: Eventforum

~環境先進国ドイツ市民に学ぶ・私たち人類の生き残りをかけて~

 過度な経済活動によって、予想以上の速さで気候変動が進み、世界各地でかつてない自然災害が続くようになりました。
 日本でも、市民主体で安心できるコミュニティを作ろうという人たちが、力を合わせて具体的に動き始めています。
 NPO 法人えこびれっじネット日本GEN-Japan はそのような思いの人たちをネットワークし、各地に個性豊かな、持続可能な地域が実現できるようにサポートを続けています。
 今回、環境先進国ドイツからエクハルト・ハーン博士をお招きし、日本のマスコミにはまだ取り上げられたことがない、市民による新たな街づくりの活動を紹介します。同時に日本の新しい動きも取り上げながら、これから10年の方向性を、私たちの生き残りをかけて一緒に考えていきます。 

「ドイツ最新事情ーエコビレッジ・エコカレッジと難民との共存」
  エクハルト・ハーン(ドルトムント大学教授)
 *環境先進国としてはもちろんのこと、さらに、ベルリンの壁の教訓から多くの難民を受け入れ、パートナーとして共に新しい社会創造に向けて動き始めているドイツ

「新たなエコビレッジづくりの胎動-人類の生き残りをかけて」
  内藤正明(京都大学名誉教授)

「アズワンネットワーク鈴鹿の試みから」
  小野雅司(サイエンズ研究所)
 *都市をそのまま新しい社会にしていくモデルとしてCOP21 で紹介されたアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの最新情報

「GEN-Japanガイアエデュケーションの報告とこれから」
  片山弘子(GEN-Japan代表理事) 
 *2017年から日本でもスタートしたユネスコ認証教育プログラムの概要と、修了生たちが始めている各地の動きの紹介

場 所: KOKOPLAZA (新大阪駅東口より徒歩7分) 
     https://kokoplaza.net/access/
     〒533-0033 大阪府大阪市東淀川区東中島1丁目13-13
日 時: 2019年3月31日(日)
     13:30~17:00 (13:00~受付)
参加費: 2000円 (GEN-JP会員、学生1000円)
定 員: 50名
申込先: https://goo.gl/forms/Xl3x1zNOb2kU2Aya2

講演者:
●エクハルト・ハーン(ドルトムント大学教授) 
ベルリンの復興計画、EU環境部会アドバイザーなど歴任後、現在ドルトムント大学院大学教授。従来型の都市計画や建築を見直し、人間行動学をベースに、話し合いから始まる環境調和型コミュニティづくりを提案。日本文化の中に自然と人間の共生への可能性を見ている。

●内藤正明(京都大学名誉教授)
国立環境研究所等歴任後、現在滋賀県琵琶湖環境科学研究センター長、NPO法人循環共生社会システム研究所代表。京都・滋賀・兵庫で環境政策に関わる。鈴鹿カルチャーステーション名誉館長。著書『持続可能な社会システム』岩波書店 『まんがで学ぶエコロジー』昭和堂

●小野雅司(サイエンズ研究所研究員)
人と社会の本来の姿を明らかにする研究活動と同時に、コミュニティづくりに関する教育プログラムに携わり、また、日本、韓国、ブラジルなど各地のコミュニティづくりの実践的サポートを進める。

●片山弘子(NPO法人えこびれっじネット日本 GEN-Japan代表)
2009年から鈴鹿コミュニティに在住し、サイエンズメソッドによる教育プログラムの創設運営に従事。2017年から、GEN-Japan代表として、ユネスコ認証の教育プログラム「ガイアエデュケーション」を主催している。

GENとGEN-Japan
Global Ecovillage Network International は、1995年に発足し、国連のECOSOC(社会経済理事会)の諮問団体として、持続可能な社会にむけた世界各地の典型事例のネットワークと紹介、人材養成をし、世界人類が持続可能な社会に生きられることを目的とした慈善団体です。GEN-Japanは、その日本の事務局として2016年に発足し、アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティに事務所を置きながら、ユネスコ認証の教育プログラム・ガイアエデュケーションの実施、日本の事例と世界をつなぐネットワーク活動を行っています。

主催:NPO法人えこびれっじネット日本GEN-Japan
共催:NPO法人鈴鹿循環共生パーティー(SJP)、アズワンネットワーク
後援:NPO法人循環共生社会システム研究所(KIESS)、Global Ecovillage Network(GEN) International

新しい方向を示す流れを生き生きと生み出せる道

投稿日: カテゴリー: GENtopics

片山弘子(GEN-Japan代表)

世界の人口の大半が都市部に集中している中で、いかにグローバリゼーションから独立した暮らしや新しい経済を都市部に生み出していけるでしょう。
新しい方向に向けて、人々が安心して進んでいきたくなるように、どう誘導していけるかが緊急課題となっています。

COP24会場でのGENの仲間たち

エコビレッジの仲間とともに@アジアオセアニア

◆アジアオセアニア14カ国から、COP24から

12月12日~16日は、バンコクのWongsanit Ashramが会場の、GEN(グローバルエコビレッジネットワーク)アジアオセアニアGENOAのミーティングに出席しました。Wongsanit Ashramは、アジアを代表するエコビレッジの一つとして、また社会活動家の拠点、あるいは学び舎として、30年前からたくさんの人たちが関わって作られてきた美しい場所です。ちょうどバンコクは乾期で、朝晩は少しひんやりするくらい。蚊よけに塗ったハッカ油がよくきいて、すごしやすい毎日でした。

数年ぶりの集会ということで、アジアオセアニア14カ国から、30代を中心に50人を超える参加者がありました。さらにポーランドで開催のCOP24に出席していたGEN代表のKoshaさんたちも、その流れで直接バンコクに参加して、現状を確認しあい、来年以降を展望することができました。

各地での活動は、日本と比べてなかなか厳しい状況ですが、真剣な中にも、楽しさいっぱい若さと元気がいっぱいです。誰かが持ってきた太鼓をたたくと、すぐに歌いだしたり踊りだしたり、自分の置かれた状況を苦にせず、素直に生きている人たちでした。ちょうど私自身の息子や娘たちと同年代のたくさんの若い人たちに囲まれ、「HIROKO,HIROKO」と慕われて、一度に50人の新しい子どもたちと出会えたような、幸せなひと時をすごしてきました。

GEN代表のKosha(写真右)とGENOA代表のTrudyと片山弘子さん(真ん中)

◆行き過ぎた資本主義を見直す「薬」としての役割

日本ではほとんど報道されませんが、ヨーロッパでは特にIPCCの最新の情報を市民が真剣に受け止めているという報告がありました。世界観・社会システム・経済・環境のどれが欠けても持続可能にはならない。特にこれからの10年は、それら4分野にわたる総合的な社会変革が求められています。それにはその理解に立った将来像を共有する動きが急がれています。世界総人口に対して、エコビレッジは、あまりにも数が少ないですが、COP21からCOP24までの間、世界のエコビレッジは、未来社会への一つの大きなヒントとして、その存在がクローズアップされてきました。

存在すべてをお金に置き換えてみていかざるを得ない現行経済とその文明によって、人間も含めてすべてが利益追求の道具となり、取って、使って、捨てていくという社会システムの中で、いまや気候変動が常の状態となりました。

エコビレッジは救命ボートとしては圧倒的に数が足りませんが、アジアオセアニアも、ヨーロッパやアメリカでの活動も、今の私たちのグローバリズムに依存した経済活動や暮らしを見直し、あらたな文明の方向にヒントを示すための薬としての働きが、注目されるようになってきました。

2020年からパリ協定が具体的に動き出すのですが、しあわせの経済、ローカリゼーションの新しい風を2019年度、2020年度と吹かせていきながら、若い人たちに実践的な輪が広がるようにしていきたいーー、そんな共通の願いを確認し合いました。

ポーランドで開催のCOP24のみなさんへ
GENOA参加者からのビデオメッセージ。GEN代表のKoshaさんのスピーチです。

GENのアジア、オセアニア会議(GENOA)で

◆アズワンネットワークがなぜ注目されているのか

会場に集まっていた人たちを紹介します。
スリランカの歴史的な農村自立をはかってきたサラボダヤ運動から新しい世代。文字を読めない女性の経済的自立を図っている人たち。インドからは世界的に著名なオーロヴィルの個性豊かな若者たち。フィリピンやインドネシアからは農村部で資本主義的農業から独立していこうとしている人たち。カンボジアからは内戦によってインテリ層が殺され、社会実態をつくるための人材を育てるところから活動しているグループ。地雷の撤去をしながらコミュニティづくりを支援している学習支援組織。中国からは上海に近い農村部の古い共同体に集まってきた都会の若者が活躍しているサンシャインコミュニティ。台湾からはパーマカルチャーの活動をしている若者たち。韓国からソウル市内で若者たちをつなぐ都市型エコビレッジを模索しているグループ。そして、オーソトラリア、ニュージーランドのコミュニティの人たちがあつまっていました。

そこにイギリスのフィンドフォンからコーシャさん、スエーデン出身の教育部門担当のアンナさん、ドイツやフランスからの活動家も参加してきました。

そこでアズワンネットワークの紹介をさせてもらいましたが、そこで参加者から大きな拍手がわいたので、その反応にとても驚かされました。
なぜ注目されたのか具体的に挙げてみると、都市部でコミュニティビジネスを成功させながら、その職場づくりにおいては人の幸せのための経済活動を模索し実現を見ていること。またコミュニティ内部においては、大きな家族のように機能して、子供から病床にある人まで、お金のために何かを犠牲にしないでよいこと。スペースJOYの紹介には素朴な笑顔でいっぱいの拍手がわいて、アジアの人たちには、この大きな家族のような経済はとても近い感覚なのだろうなあと感じさせられました。

さらに注目されたのが、鈴鹿だけではなくて、各地での会社づくりやシェアハウスの運営に生かされつつあることで、そうした各地の動きがネットワークとして連絡を取り合っていることでした。

中国、韓国から来た若者たちとインド・オーロビルの若者たち

オーロビルのカビータ、フィリピンのジェローム

◆当たり前となっているBelief Systemをどう問い直せるか

人間は人間同士で広く認識や情報を共有しながら、実際の基盤だけではなくて、フィクションやシステムを作り上げて圧倒的な協力体制が出来ることで、個体としての弱さを克服して長い時間生きのびてこられました。しかし実際と合わないシステム、たとえば昨今の資本主義体制では自らの生存基盤を破壊していますが、それにも気付かない状態です。無意識のうちに価値観が形成・支配されて、人間への不信に生きるようになってしまった。人への信頼をお金に換え、人との間に隔てをつくるのが当然となっている「価値観」。お金ないしは、価値の交換があれば解決できると思い込んでいる無明。そこからどう実際の世界に向けて自由になれるのか。地球上の他の生物は交換しないでも生きているのに、最も優れた知能を備えているといわれる人間がなぜそうした生き方にとどまっているのでしょう。

人と一緒にいると、それぞれの個性や人間としての価値が社会の中で無視されるような恐れを持ちがちですが、そんな過去に戻ることではない。そこに最も注目が集まりました。

価値観については、どの人にとってもあまりにも当たり前になっているので、本当はどうだろうか、と問い直すことさえできないのが普通です。そこをゼロからの観察と対話によって実現し、鈴鹿だけではなく、各地でそれぞれに合う展開を始めている点に、スエーデン出身の教育部門担当のアンナさんは注目し、サイエンズメソッドをグローバルエコビレッジネットワークのなかでオープンソースとして公開していこうという提案を頂きました。

来年1月から、私もGENOAのこれからのビジョンを描く委員として、また世界全体のGENのネットワーク運営委員としても、会場に集まった皆さんから選出していただき、これから、いまの日本の活動を世界につなぐ仕事を進めていくことになりました。2020年のCOP21パリ協定の実行がはじまりますが、そこに合わせて、日本でのエコビレッジ国際会議開催の可能性など検討も始めつつあります。(おわり)

1/26@大阪「ガイアエデュケーション説明会 &COP24・アジアの最新情報報告会」

投稿日: カテゴリー: EventGaia

~アジア諸国におけるエコビレッジの役割とガイアエデュケーションの可能性~

2018月12月11日から、GENOA(グローバルエコビレッネットワーク オセアニア・アジア)国際会議が開催されました。
タイ、日本を始め、アジアのエコビレッジの今と、災害及び難民対策がどのように行われているか、GEN(グローバルエコビレッネットワーク)のアジア各国代表が集まる国際交流です。
アジアオセアニアの11か国50人以上が集まる中で、
日本人代表として参加した片山弘子代表より報告いたします。

その中で、人と人のつながりを回復し、持続可能な地域社会のベースを創るための世界共通の教育プログラム「ガイアエデュケーション」が期待され、日本が注目されています。

★世界共通のプログラムでありながら、なぜ日本が注目されるのか?

プログラムに沿って取り組むメソッドに秘密があります。
いかにして、そのメソッドを活かし繋がりを形成して行くのか?

鈴鹿コミュニティ(三重県)では、2001年より17年間における研究と試験によって培われた人間らしく生きるためのメソッドがあります。

前半は、
アズワンネットワークや鈴鹿コミュニティについて紹介し、コミュニティの実際、これまでの研究と試験の経緯、そこから見えてきた人らしく生きるためのメソッドなどについてのお話しです。

後半は、
異常気象が続く中、これから10数年の間に、私たち市民が、同じ地球に生きるものとしてどれだけ力を合わせていくかに、命運がかかっているともいわれています。
これからの地球時代を生き抜くための、ベースとなりうる教育プログラム「ガイアエデュケーション2018」の報告と2019年度募集概要の紹介をします。
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▶開催日 2019年1月26日(土) 
▶内 容 開場13:30 スタート14:00〜
     はじめに/COP24・アジアの最新情報報告(片山弘子)
     前半/アズワンネットワークお話会(北川道雄)
     後半/ガイアエデュケーション 説明会(片山弘子)
     17:00終了予定 個別質疑応答〜17:45
▶場 所 KOKOPLAZA (新大阪駅東口より徒歩7分) 
     https://kokoplaza.net/access/
     〒533-0033 大阪府大阪市東淀川区東中島1丁目13-13
▶対 象 どなたでも
▶定 員 20名以内
▶参加費 1000円
▶申込み https://goo.gl/forms/WtEHD9trmeO5zLdf1

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【ガイアエデュケーションの3つの学びの特徴】
ガイアエデュケーションは、ユネスコ認証の教育プログラムとして、それぞれの地域に個性豊かなコミュニティを実現できる、人材育成プログラムです。

①本心から安心して話し合えるベースをつくり、体験する。
②コミュニティづくり、トランジションタウン、パーマカルチャーの実践地が会場で、直接その空気を体験できます。
(安曇野シャンティクティ・アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティ、トランジション藤野)
③世界最新の世界観・社会・経済・環境の総合的な視点を、個性豊かな一流講師陣から直接学ぶ。
http://gaia.gen-jp.org

【アズワンネットワークについて】
2001年から研究と試験を積み重ね、「誰もが本心で生きられる社会」を実現しつつあるアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティ。
コミュニティと言っても、ルールや義務がなく、代表者も責任者もいない。コミュニティの境界もなく、メンバーの規定もない中で、それぞれがつながり合い、調和しながら、一つのコミュニティを形成しています。
そして、
・安心して本心を言える暮らし
・多数決ではなく話し合いで営まれる運営
・自由意思と持ち味発揮で調和するコミュニティ
・上下や命令のない「心が満たされる会社」
・お金を介在しない経済
・・・などが試みられています。
http://as-one.main.jp/HP/index.html

【GEN-JAPAN】
NPO法人えこびれっじネット日本GEN-Japanは、いま日本の各地で、新しい社会の姿を模索し、提案や活動されている、研究機関、行政、地域産業や市民をネットワークし、それぞれの活動と協力が推進されるよう、サポートします。a
さらに、それぞれの持ち味を持ち寄って、持続可能な社会づくりのための、新しい教育活動を展開し、互いに協力しながら人材育成を図ります。
各地に個性豊かな持続可能なコミュニティや活動が生み出され、もっと一人一人がその人らしく生きられる社会が、暮らしの足元にもたらされることを目的としています。
http://gen-jp.org

1/11(金) 「アズワン鈴鹿コミュニティ」に学ぶ、持続可能なコミュニティづくり

投稿日: カテゴリー: Eventお知らせ

「一人一人の自由意思が調和して成り立っていく社会」への実現に向けて、2001年三重県鈴鹿市で始まった、誰もが快適に暮らせるコミュニティづくり。
HP:http://as-one.main.jp/HP/index.html
FB:https://www.facebook.com/as.one.suzuka

持続可能な新しい社会のあり方を模索しながら、日々、様々な研究と試験が積み重ねられています。

その鈴鹿コミュニティから片山弘子さんと岡田拓樹さんをここカフェゆっくり堂にお迎えして、店主の辻信一さんを聞き手に、「アズワンでの試み」ついてお話を伺っていきます。

遠方よりはるばるお越しくださる貴重な機会です。
多くの気づきが得られると思いますので、ぜひ気軽にお越しください。

≪ゲストプロフィール≫

片山弘子
えこびれっじネット日本GEN-Japan代表理事
1955年広島市生まれ。10代の終わりのころから、人と人が安心して暮らしながら、何もやらないでもいいというゼロのところから、何でも話し合えるようになりあっていける、そんな場づくりを追求。
その流れの中で、三重県鈴鹿市にある、都市型、開放型のコミュニティづくりをしているアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティ在住。裏千家の茶道教室も主宰している。

岡田拓樹
埼玉県生まれ。明治学院大学国際学部に入学し、国際ボランティアや辻信一ゼミで活動。21才で休学しそのまま退学。三重県にあるアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティにあるサイエンズアカデミーに入学。海外からの学生と共に鈴鹿コミュニティにて、人も自然も持続可能な社会創りを実践中。
サイエンズアカデミーHP:http://as-one.main.jp/zaidan/HP/

日時:2019年1月11日(金)、19:00~20:30(開場18:00)
会場:カフェゆっくり堂 http://www.yukkurido.com(JR戸塚駅東口より徒歩7分)
参加費:1,000円+カフェでのワンオーダー
お申込み:イベントタイトル、お名前、人数、連絡先、ひとことを添えて、ナマケモノ事務局 info@sloth.gr.jpまでお申し込みください。
お問合せ:TEL045-443-5954
主催:ナマケモノ倶楽部
協力:カフェデラテラ、カフェゆっくり堂

心の植民地化から解放されること~しあわせの経済フォーラムにて~

投稿日: カテゴリー: Event

11月11日、明治学院大学を会場に開催された「しあわせの経済フォーラム2018」で、イギリスのJay Tomptさんの講演を受けてコメンテーターとして発表した片山弘子さん(GEN-JAPAN代表)の動画と原稿をここに紹介します。
Jayさんは、トランジション発祥の地トットネスでREconomyの活動を始め、「心の植民地化から解放されること」を主張しています。片山さんはその点に着目してコメントしました。

心の植民地化から解放されること
(片山弘子)

Jayさんありがとうございました。
人口8000人の小さな町トットネスで、一人から始まったトランジションタウンは、世界に広がって、日本でも今年10周年を迎え、(現在50)以上の活動としてネットワークが広がっています。レコノミーはトランジションの核心部分だと私は思っています。まさに、市民が、消費者という生き方から目覚めて、人間らしい新しい経済を生み出そうという試みです。ここに、一つしっかりした社会モデルがあることが、どれだけ人を勇気づけることが出来るかという、力強いお手本ではないでしょうか。改めて、Jayさんに拍手を送りたく思います。

さて社会モデルづくりという中でも、Jayさんが言われている、植民地化されたマインドからどう目覚めるか、どう心を解放できるか、という点に、私は特に注目しています。
心、あるいはマインドの、植民地化からの解放ですね。

私は、トランジションタウンの一つでもあり、また都市型エコビレッジでもあるアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティで暮らしながら、現在、グローバルエコビレッジネットワーク(GEN)の日本代表をしています。GENは国連の社会経済理事会ECOSOCの諮問団体で、一刻も早く持続可能な社会に変容させていくことを目的に設立されました。

その方法はまさに、植民地化された心の解放を進めることです。
さまざまな地域づくりのスタイルや枠を超えて、より具体的な社会モデルを国際社会に広く紹介することと、同時に、実際に作っていける人を育てる教育がとても大事になります。GEN-Japanはガイアエデュケーションという教育プログラムを、2016年から辻信一さんを始め、日本の第一線の皆さんに支えられて、ユネスコなど国際的にも評価されながら進めてきました。

GEN-Japnガイアエデュケーションは、アズワン鈴鹿コミュニティを始め、安曇野シャンティクティ、トランジション藤野の3会場に協力を頂き、新しい社会に向けて、イメージをもって一人一人が一歩を歩みだせるように、プログラムしています。

中でも、実際に、自分たち自身が、自分たちのための新しい経済をクリエイトできるかどうかが、地球環境問題の解決に直結します。それには、人というものが、お話だけではなくて、どんな実際のモデルにワクワクするか、好奇心から意欲を掻き立てられるかが、圧倒的な資本主義社会を飛び越えていくための、一番のカギになります。

たとえば、アズワン鈴鹿コミュニティの事例で、自分たちでおふくろさん弁当というコミュニティビジネスを始めて、1日1000食以上を、鈴鹿市民に届けています。
その会社には社長さんもいない、上下関係や命令もない、管理や責任のない働き方と休み方をして、一人一人が主体的にやりたい気持ちで働いています。これも、働くということを、自分たちの暮らしに取り戻していく、心の植民地化からの解放の例になるでしょう。

しかし、実は、見学に来た人たちが実際に、何に対して、一番ドキドキワクワクかというと、まだコミュニティの内部経済ですが、100人余りの人たちが、お金を介在させない、つまり交換や、お金のやりとりのない経済を普通の街の暮らしの中で、毎日ふつうに実際にやっているということです。何か特別な考え方でも宗教でもなく、リーダーもいないのに、こういう仕組みが成り立っています。実際に私も10年暮らしてみて、無理なく安心していく、人間らしいってこんな感じじゃないかな、と思ったりしています。

見に来た人たちは、実際に自分がやるかどうかは別にして、面白いなあ、なんだろう??
ほんとに出来るんだね!と、好奇心を持たれるんですね。

20代の子供連れのご夫妻からの感想です。
「お金のいらない国という本を読んで、こんな風になったら楽しそうだなと思っていたけれど、じっさいにやっているひとたちがいるなんて、わくわくしてくる。自分たちの地域でも、こんなことをやってみたい。」

また70代の男性で、福島からの移住を2000人以上、地域で受け入れられるように活動してきた方からは、
「資本主義社会の中でどっぷり漬かってきた私たちの常識をひっくり返す、貴重な体験機会になりました。おかねが介在しないからこそ、自分らしく、のびのびと活動できる、全く同感です。ここまで来るのにいろんなことがあったと思いますが、自分たちのところでも何が出来るだろうか、考えてみたくなりました。」

こうして「やれるんだなあ」「自分の地域でも何かやってみたい」と意欲が高まった人たちが、たくさん生まれてきて、北海道から九州まで、ネットワークが広がりつつあります。人って、まるで子供のようにワクワクドキドキする好奇心を、何歳になっても持っているんですね。これが人間の、一番の強みじゃないでしょうか。

アズワンネットワークのアズワンという名前は、ジョンレノンの、イマジン、The world will be as oneという最後のフレーズから来ています。ジョンレノンのイマジンは世界中で愛されていますが、それはみんなの願いがそこにあるからではないでしょうか。私たちは、それを、想像や夢物語に終わらせないで、実際の社会モデルをつくろうとして、20年近い時間をかけてきました。

新しい経済モデル、社会モデルが現実にあることがどれだけ人々を、世界を力づけることでしょうか。自分たちの心から願う社会を、自分たちの足元に、自分たちで作っていくこと。それはまさに、心の植民地化からの脱出であろうと思います。

トットネスやアズワンや、メキシコのような、新しいモデルをどんどん作っていきたいですね。この会場に集まった一人一人の皆さんが、「自分たちにも出来るんだ」と、見た目はささやかでも、実際に出来ることから動きはじめることが、とても大事だと思います。その力が合わさっていくことが、次の新しいしあわせの経済を実現させていくことだと確信しています。

ジェイさん、そして会場のみなさん、私たち人間のすばらしい可能性にむけて、一緒に力を合わせていきましょう。

Gaia2018/9月谷崎テトラ公開講座

投稿日: カテゴリー: EventGaia

「ワールドシフト・私の一歩で世界がつながる」

毎日のように社会や地球全体にかかわる諸問題が報道されない日はありません。いまや国を超えた地球規模の課題を前に、自分一人の気持ちや行動がどう変わっても、大きな流れの中では意味を持たないのではないか、一石を投じることが出来ないだろうと、ほとんどの人たちが思っているのではないでしょうか。

しかし、本当はどうだろうか?
ガイアエデュケーション最終月では、持続可能な方向に向けて、自分がどんな社会をつくりたいか、どんな人に育っていきたいか、講師の谷崎テトラさんとともに、自分の足元に何を生み出すのかを描いていきます。

講 師:谷崎テトラ氏 
日 時:2018年9月16日(日)13:30~15:30(13時受付開始)
会 場:アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティ
    鈴鹿カルチャーステーション
    鈴鹿市阿古曽町14-28
   *鈴鹿市の中央部にある、もともと家具展示場だった建物が
    リノベーションされて、オープンスペースとして広く使わ
    れている会場です。
参加費:1500円(一般)、1000円(学生・GEN-JP会員)
申込先:☎059-389-6603
    フォーム→https://goo.gl/forms/jvELjU3tAClsbBgj1

<谷崎テトラ氏プロフィール>
京都造形芸術大学創造学習センター教授、放送作家。音楽プロデューサー。ワールドシフトネットワークジャパン代表理事。
環境・平和・社会貢献・フェアトレードなどをテーマにしたTV、ラジオ番組、出版を企画・構成するかたわら、新しい価値観(パラダイムシフト)や、持続可能な社会の転換(ワールドシフト)の発信者&キュレーターとして活動中。
国連地球サミット(RIO+20)など国際会議のNGO参加・運営・社会提言に関わるなど、持続可能な社会システムに関して深い知見を持つ。リバースプロジェクトCGL研究員。現在、伊勢谷友介とInter FM「KAI Presents アースラジオ」に出演中。

U理論のWEBに資本主義を超える新しい経済の試みとしてアズワンの活動が紹介

投稿日: カテゴリー: Media/Newstopics

今、世界が注目する「U理論」。主にマネージメントの手法として脚光を浴びていますが、実は、資本主義を変革し、新たな社会を創造する理論として研究されているものです。

世界的に知られるU理論を提唱しているのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のオットー・シャーマー博士たちが主催する、“The presensing Institute(プレゼンシング・インスティチュート)”です。そこでは本来の人の生き方や社会、すべての人、人以外のすべての存在、将来世代も含めた、すべての幸せに繋がる新しい経済システムを足元から各地に創出しようとしています。
そのプロジェクトの一つ、資本主義を超えてすべての存在の幸福のための経済を創出するためのプラットフォーム「Transforming Capitalizm Lab(トランスフォーミング・キャピタリズム・ラボ)」の中で、生きた事例として、 アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの 「一つ家計の経済 One Household Economy in city」が紹介されました。

“The presensing Institute(プレゼンシング・インスティチュート)”との出会いは、そのコアメンバーの一人、エコノミスト、Julie Artsさんが、人間性にかなった新しい方向の経済を創出しているところはないかと事例を探して来日していた2017年に、セブンジェネレーションの宇佐見代表から紹介されたことがきっかけでした。


The Presencing Instituteに紹介された、 英文のページはこちです。
https://www.presencing.org/#/transforming-capitalism-lab/gallery/one-household-economy-in-city

「U理論」とは、マサチューセッツ工科大学のオットーシャーマー博士が体系化した手法で、経営学に哲学や心理学、認知科学、東洋思想まで幅広い知見を織り込んだ他に類を見ない理論と言われています。

今日、私たちは、ますます複雑化する社会の中で、世界規模に至る多くの問題を抱えたままです。気候変動、経済格差、貧困、戦争など、誰も望んでいないにも関わらず、その解決策も軌道修正も出来ずにいます。U理論は、「過去や偏見にとらわれず、本当に必要な“変化”を生み出す技術」として今世界的に注目されつつあり、多くは行き詰まるマネージメントにイノベーションをもたらす手法として脚光を浴びていますが、U理論を提唱する「学習する組織」では、資本主義を変革し新たな社会を創造する理論として研究されているのです。

以下、掲載された翻訳です。

片山弘子
2018年7月20日

あなたのプロジェクトの背景にある主たるビジョンは何ですか?

アズワンネットワークの主たるビジョンは、「一つの世界」を実現することです。そこには争いはなく、だれも取り残されることなく、誰でも、さらに人間だけでなく人間以外のすべてと、さらに将来世代を含めた存在と調和してその人らしく生きることができる世界です。アズワンの名前は、ジョンレノンの「イマジン」の「世界はやがて一つになる」に由来しています。
人類は宇宙と名づけられた全体世界の一部分です。その世界の本質は、分けようが無いことと常に変化をしていることです。たとえば日本文化を代表する12世紀の随筆『方丈記』にも「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とうたわれているように。人間は、時間と空間に限定された、生命の乗り物とでもいうような、一つの現れです。
ですから、人類は本来、すべての存在と一つに繋がり、柔軟に平和に生きられる存在であることは明らかです。それにもかかわらず、「なぜ人間はすべてと調和して生きることが出来ないのでしょうか。それが人間の本当の姿でしょうか?」

アルバート・アインシュタインは以下のように述べています。
「私たち人間は、私たち自身および思考や感情を、私たち以外の世界から切り離されたものとして経験している—-しかし、これは人間の認識(の限界)に由来する視覚的な妄想の一種なのだ。この妄想はある種の牢獄のようなもので、ごく個人的な欲望や、ごく周囲にいる限られた人たちに対する愛情に私たちを縛り付けてしまう。」

私たちアズワンネットワークは、そうした認識の限界からくる盲信が人類をミスリードし、他者に対して対抗的なフィクションを生み出し、それらが事実・実際であるかのように固定されていると考えています。たとえば、ポランニーが指摘した「Commodity fiction (商品化のフィクション)」–お金を得るための道具として世界を見る価値体系—お金や交換や所有等で、これは現状のパラダイムの根本問題です。それらのフィクションをベースにして、環境、社会、経済、人間性すべてに亘る計り知れない破壊と引き換えに、資本主義社会は維持されてきました。

人類には客観的な事実・実際に基づいた新しい物語が必要です。それにはまずフィクションをフィクションとして認識し、客観的な事実実際を認識する方法を学ぶことです。ほとんどの個人の世界観や思考は、それぞれの社会における価値体系によって形成されます。人間と社会と環境は、互いに関係しあって存在する一つのものです。以上のことから、現在の主流の価値体系の海に浮かぶ、Commodity Fiction(商品フィクション)のない島のような存在として、私たちは2001年から社会実験としてのコミュニティづくりに焦点を合わせてきました。
そこでは、人々はフィクションへのとらわれから解放され、心豊かに生きようとしています。それぞれの多様な持ち味や能力を育て、地球上のすべてにとっての永遠の幸福と繁栄をもたらそうとしています。理論ではなく、実際の人間を観察することによって、人間問題の根本課題が解決されて取り除かれ、人間性と社会の実際と本質が探究され続け、明らかにされていくとき、たとえその規模が小さくても、人間の可能性を証明するものとして、一つの世界がそこに出現するでしょう。

誰が、何を、どこで、どのように行われているか、プロジェクトの具体的な詳細を説明してください。

アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの63人のコアメンバーと、44人のサポートメンバーが本来の組織とその運営をサイエンズによって実現しようとしています。サイエンズについては、組織的な実践の項目を参照)

*しあわせを目的としたコミュニティビジネス:
Suzuka Farm Co.,Ltd.,と手作りの弁当製造と配達会社(おふくろさん弁当)が鈴鹿市や近隣の市でよく知られています。

*お金の交換の無い内部経済:
「コミュニティスペースJOY」では、米や野菜、果物が鈴鹿ファームから、そして調理されたお惣菜が弁当屋から届きます。日用品やアルコールなどは外で購入されます。ジョイの93人のメンバーはそれらを自由に持って行くことができます。本や自動車、家具、また散髪や機械の修理などの技術もお金なしでシェアされます。70代のメンバーも含めて、すべてのメンバーがSNSを使い、情報に自由にリンクできます。もう一つの内部経済の試みは、「一つの家計経済」ですが、63人のコアメンバーとその家族が、所有なしで、暮らしを自由に発展させようとしてきました。

これまでの最大の成果は何ですか?

2001年から鈴鹿市の中央部に社会実験の場として、コミュニティを運営してきました。その弁当会社「おふくろさん弁当」は2018年現在、一日当たり1000食を販売しています。またその運営方法が、ホラクラシーの一種として最近メディアに紹介されました。また内部経済では、「コミュニティスペースJOY」が93人のメンバーによってお金の交換なしで経営され、並行して、「一つの家計経済」が63人のコアメンバーとその家族によって、所有なしで始まっています。

どんな個人的な実践が、現状のパラダイムからブレークスルーすることを可能にしましたか?

鈴鹿ファームの一人の若者が彼の本心を表明したことから始まりました。それは、コミュニティづくりに専心しているコアメンバーたちに、一番いい野菜を食べてほしいというものでした。「人間が米や野菜を作っているのではない。私たちは現状ではそれらを売ることで利益が必要だ。しかし実際には自然の力で米や野菜が育っていく。」その若者と仲間たちが、2013年に「ジョイ」をつくりました。

どんな組織的な実践が、この成果を現実のものにさせましたか?

鈴鹿ファームは、2010年からサイエンズ研究所と「定例研究会」を始めていました。そこで先ほどの若者が自分の本当の願いを自身の中に見出し、飾らずにその思いをみんなの中に出して、他のメンバーがそこに参加をしていきました。彼らはまず目的を明らかにし、計画を立て、「コミュニティハブ」とともに定例の研究会をはじめ、そこで彼らの計画が目的にあっているか、コミュニティの中でいかに実現できるかを検討していきました。「ハブ」は場所を探したり、経営のための資金的な課題を検討しながら彼らをサポートしました。
「背景」 2004年にコミュニティが人間関係による行き詰まりに直面したとき、あるメンバーたちが人と社会の本来の状態について探究を始めました。その時、サイエンズメソッドが創出されました。サイエンズとは、ゼロからの科学的本質の探究{Scientific Investigation of Essential Nature + Zero}の略語です。サイエンズ研究所が2004年に創設され、またサイエンズを学びながらそれぞれの内面を耕すサイエンズスクールも2006年から始まりました。
以上を通して、私たちは個人の内面の変容と社会的な変容が並行して進展することを経験してきました。

あなたのプロジェクトの社会的影響力が次の段階に進むことを阻んでいるものは何ですか?

私たちは研究し、学んでいきたいと思っています。特に、私たちの社会実験が現存のパラダイムの中で強い影響力を持つために、どのように協力関係を結び、私たちを表現できるかという点に関心があります。しかしながら、私たちが現状の延長線上でどんなに努力しても限界があるのは当然です。まず私たちの現在の状態について冷静な指摘を得ることが必要です。そして世界的な協力関係を実現するために多様な仲間と出会う機会も必要です。

運営の全く新しい次元に向かうために、どんな実現可能な条件が必要でしょうか?

私たちの実態調査をベースにした総合的な理解と協力が、世界全体の動きや情勢を把握している幅広い観点から必要とされています。
私たちは、現在の教育がすべての幸福を実現するための新しい経済を阻害する根本的な課題であると考えています。たとえば、本来人間が作り出した商品化のフィクションにすぎないものを、あたかも現実のことであるかのように信じさせ固定化させるように機能していることです。結果として、巨大な環境破壊や社会の崩落、経済問題や人間性の崩壊などが周囲で深刻な状態で展開しているにもかかわらず、人類は孤立化し、協力して事に当たる関係性を持てない状態に陥っています。他者への強い恐れによって争いが絶えません。
日本や韓国、ブラジルでのサイエンズスクールの参加者を観察していると、私たちは同じ問題を彼らが抱えていることに気付きました。最終的に、その解決方法の一つとして、18年の経験をもとに、サイエンズメソッドを開発したのです。つまり、自分の内面を観察することを通して、人為的なフィクションを、実際にあるものとして思いこまないで、フィクションとして見ることができるような、解決策の一つとして。しかしながら、私たちアズワンネットワークの努力だけでは、地球上に真の人間性にもとづいたパラダイムの変換を実現するにはあまりに小さく弱々しいです。世界中に強い影響力を持てるような、よい仲間が必要であることは明らかです。

このプロジェクトから、あなたが個人的に学んだ一番重要なことは何ですか?

私が学んだ最も大事なことは、私は心から人間を愛しているということ、そして社会づくりは、人間の幸福には必要不可欠であるということです。私はサイエンズをここで共に学びながら、次第に心の奥底にある、他者に対する強い恐れに気がつくようになりました。内面に「やらなければならない」という考え方がたくさんあるのです。現状の社会の価値体系に覆われながら育ってきた経過の中で、私の記憶の中で、「~すべきだ」とジャッジされることへの恐れからくる結果です。それで私は、その都度その都度、自分の内面に問いかけるようになりました。何が人間(私)の作ったフィクションだろうか?何が客観的な実際だろうか。何がその本質だろうか。私はコミュニティの自由で安心できる社会気風の中で、こうした問いを続けることができ、私の本心を見つけることが出来るようになりました。2年前にGlobal Ecovillage Networkという国際的なネットワーク組織の日本の代表として選ばれたのですが、そうしたハードワークに、人間性そのものへの疑念が無い状態で専念できることが幸せです。

あなたのプロジェクトのフィールドで、次の5年から10年以内に探究される必要がある、鍵になる疑問や機会は何ですか?

私たちは心から、プレゼンシングインスティチュートのみなさんに私たちの実態を見に来ていただけたらと願っています。そしてもし関心を持っていただけるなら、なにがしかの協力が始まれば大変うれしいです。
私たちのフィールド自身は、まずすべての存在にとっての幸福を目的としたコミュニティのような理想的な環境を実現していくことです。そして、ごく普通の街の中で、次第に資本主義を真の人間性の方向に変容させていくことです。もしそうした社会実験が十分に機能すれば、他の場所に一般化できるカギを見出せるでしょう。私たちにはそのような確固とした戦略が必要です。
*どのように私たちはこの小さな社会的な試みを一般化できるか?
*フィクションに基づいた人間よりの現実から解放され、フィクションを事実や実際と見誤らないで、フィクションとして認識できるような多様な教育的方法を、どのように私たちは開発できるだろうか?

Gaia2018/7月水城ゆう公開講座

投稿日: カテゴリー: EventGaia

コミュニケーションの奥に大切なものがある

~自分とつながることは、他者とつながること~
職場や学校、家族やパートナーなど、あらゆる場面での人間関係の向上を願う人たちへ

7月の公開講座は水城ゆうさんを講師に迎え、共感的コミュニケーション(NVC)の日本での活動を紹介しながら、総合的なワークを行います。
アメリカ生まれの共感的コミュニケーションを、日本人に分かりやすい言葉づかいで、心で感じて体験するための公開講座です。
また組織運営や紛争解決にも効果をあげている様子について、お話を聴くことができます。

【水城ゆう氏プロフィール】
ピアニスト 作家 現代朗読協会主宰
音読療法協会オーガナイザー
NVCジャパンのメンバーとして各地で共感的コミュニケーションを伝えている。

<開催日>7月15日(日)13:30~15:30
<会 場>鈴鹿カルチャースクール(鈴鹿市阿古曽町14-28)
<申込先>
電 話:059-389-6603メール:gen.jp2015@gmail.com
https://goo.gl/forms/ejzSN4AfWWobC6sB2

 

第2回Gaia受講生の声をアップしました

投稿日: カテゴリー: Gaia

Gaia Education2018の第2回目が5/18~20にかけて開催されました。

涙あり、笑いありの中で、まだ2回目とは思えない程、探究が深まっていった皆さん、いったいどこまで行くのでしょうか。
持続可能な社会への旅が続きます。

そんな受講生の皆さんの声をお聞きください。 こちらをクリックしてください。

参加者の声