心の植民地化から解放されること~しあわせの経済フォーラムにて~

11月11日、明治学院大学を会場に開催された「しあわせの経済フォーラム2018」で、イギリスのJay Tomptさんの講演を受けてコメンテーターとして発表した片山弘子さん(GEN-JAPAN代表)の動画と原稿をここに紹介します。
Jayさんは、トランジション発祥の地トットネスでREconomyの活動を始め、「心の植民地化から解放されること」を主張しています。片山さんはその点に着目してコメントしました。

心の植民地化から解放されること
(片山弘子)

Jayさんありがとうございました。
人口8000人の小さな町トットネスで、一人から始まったトランジションタウンは、世界に広がって、日本でも今年10周年を迎え、(現在50)以上の活動としてネットワークが広がっています。レコノミーはトランジションの核心部分だと私は思っています。まさに、市民が、消費者という生き方から目覚めて、人間らしい新しい経済を生み出そうという試みです。ここに、一つしっかりした社会モデルがあることが、どれだけ人を勇気づけることが出来るかという、力強いお手本ではないでしょうか。改めて、Jayさんに拍手を送りたく思います。

さて社会モデルづくりという中でも、Jayさんが言われている、植民地化されたマインドからどう目覚めるか、どう心を解放できるか、という点に、私は特に注目しています。
心、あるいはマインドの、植民地化からの解放ですね。

私は、トランジションタウンの一つでもあり、また都市型エコビレッジでもあるアズワンネットワーク鈴鹿コミュニティで暮らしながら、現在、グローバルエコビレッジネットワーク(GEN)の日本代表をしています。GENは国連の社会経済理事会ECOSOCの諮問団体で、一刻も早く持続可能な社会に変容させていくことを目的に設立されました。

その方法はまさに、植民地化された心の解放を進めることです。
さまざまな地域づくりのスタイルや枠を超えて、より具体的な社会モデルを国際社会に広く紹介することと、同時に、実際に作っていける人を育てる教育がとても大事になります。GEN-Japanはガイアエデュケーションという教育プログラムを、2016年から辻信一さんを始め、日本の第一線の皆さんに支えられて、ユネスコなど国際的にも評価されながら進めてきました。

GEN-Japnガイアエデュケーションは、アズワン鈴鹿コミュニティを始め、安曇野シャンティクティ、トランジション藤野の3会場に協力を頂き、新しい社会に向けて、イメージをもって一人一人が一歩を歩みだせるように、プログラムしています。

中でも、実際に、自分たち自身が、自分たちのための新しい経済をクリエイトできるかどうかが、地球環境問題の解決に直結します。それには、人というものが、お話だけではなくて、どんな実際のモデルにワクワクするか、好奇心から意欲を掻き立てられるかが、圧倒的な資本主義社会を飛び越えていくための、一番のカギになります。

たとえば、アズワン鈴鹿コミュニティの事例で、自分たちでおふくろさん弁当というコミュニティビジネスを始めて、1日1000食以上を、鈴鹿市民に届けています。
その会社には社長さんもいない、上下関係や命令もない、管理や責任のない働き方と休み方をして、一人一人が主体的にやりたい気持ちで働いています。これも、働くということを、自分たちの暮らしに取り戻していく、心の植民地化からの解放の例になるでしょう。

しかし、実は、見学に来た人たちが実際に、何に対して、一番ドキドキワクワクかというと、まだコミュニティの内部経済ですが、100人余りの人たちが、お金を介在させない、つまり交換や、お金のやりとりのない経済を普通の街の暮らしの中で、毎日ふつうに実際にやっているということです。何か特別な考え方でも宗教でもなく、リーダーもいないのに、こういう仕組みが成り立っています。実際に私も10年暮らしてみて、無理なく安心していく、人間らしいってこんな感じじゃないかな、と思ったりしています。

見に来た人たちは、実際に自分がやるかどうかは別にして、面白いなあ、なんだろう??
ほんとに出来るんだね!と、好奇心を持たれるんですね。

20代の子供連れのご夫妻からの感想です。
「お金のいらない国という本を読んで、こんな風になったら楽しそうだなと思っていたけれど、じっさいにやっているひとたちがいるなんて、わくわくしてくる。自分たちの地域でも、こんなことをやってみたい。」

また70代の男性で、福島からの移住を2000人以上、地域で受け入れられるように活動してきた方からは、
「資本主義社会の中でどっぷり漬かってきた私たちの常識をひっくり返す、貴重な体験機会になりました。おかねが介在しないからこそ、自分らしく、のびのびと活動できる、全く同感です。ここまで来るのにいろんなことがあったと思いますが、自分たちのところでも何が出来るだろうか、考えてみたくなりました。」

こうして「やれるんだなあ」「自分の地域でも何かやってみたい」と意欲が高まった人たちが、たくさん生まれてきて、北海道から九州まで、ネットワークが広がりつつあります。人って、まるで子供のようにワクワクドキドキする好奇心を、何歳になっても持っているんですね。これが人間の、一番の強みじゃないでしょうか。

アズワンネットワークのアズワンという名前は、ジョンレノンの、イマジン、The world will be as oneという最後のフレーズから来ています。ジョンレノンのイマジンは世界中で愛されていますが、それはみんなの願いがそこにあるからではないでしょうか。私たちは、それを、想像や夢物語に終わらせないで、実際の社会モデルをつくろうとして、20年近い時間をかけてきました。

新しい経済モデル、社会モデルが現実にあることがどれだけ人々を、世界を力づけることでしょうか。自分たちの心から願う社会を、自分たちの足元に、自分たちで作っていくこと。それはまさに、心の植民地化からの脱出であろうと思います。

トットネスやアズワンや、メキシコのような、新しいモデルをどんどん作っていきたいですね。この会場に集まった一人一人の皆さんが、「自分たちにも出来るんだ」と、見た目はささやかでも、実際に出来ることから動きはじめることが、とても大事だと思います。その力が合わさっていくことが、次の新しいしあわせの経済を実現させていくことだと確信しています。

ジェイさん、そして会場のみなさん、私たち人間のすばらしい可能性にむけて、一緒に力を合わせていきましょう。

Gaia2018/9月谷崎テトラ公開講座

「ワールドシフト・私の一歩で世界がつながる」

毎日のように社会や地球全体にかかわる諸問題が報道されない日はありません。いまや国を超えた地球規模の課題を前に、自分一人の気持ちや行動がどう変わっても、大きな流れの中では意味を持たないのではないか、一石を投じることが出来ないだろうと、ほとんどの人たちが思っているのではないでしょうか。

しかし、本当はどうだろうか?
ガイアエデュケーション最終月では、持続可能な方向に向けて、自分がどんな社会をつくりたいか、どんな人に育っていきたいか、講師の谷崎テトラさんとともに、自分の足元に何を生み出すのかを描いていきます。

講 師:谷崎テトラ氏 
日 時:2018年9月16日(日)13:30~15:30(13時受付開始)
会 場:アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティ
    鈴鹿カルチャーステーション
    鈴鹿市阿古曽町14-28
   *鈴鹿市の中央部にある、もともと家具展示場だった建物が
    リノベーションされて、オープンスペースとして広く使わ
    れている会場です。
参加費:1500円(一般)、1000円(学生・GEN-JP会員)
申込先:☎059-389-6603
    フォーム→https://goo.gl/forms/jvELjU3tAClsbBgj1

<谷崎テトラ氏プロフィール>
京都造形芸術大学創造学習センター教授、放送作家。音楽プロデューサー。ワールドシフトネットワークジャパン代表理事。
環境・平和・社会貢献・フェアトレードなどをテーマにしたTV、ラジオ番組、出版を企画・構成するかたわら、新しい価値観(パラダイムシフト)や、持続可能な社会の転換(ワールドシフト)の発信者&キュレーターとして活動中。
国連地球サミット(RIO+20)など国際会議のNGO参加・運営・社会提言に関わるなど、持続可能な社会システムに関して深い知見を持つ。リバースプロジェクトCGL研究員。現在、伊勢谷友介とInter FM「KAI Presents アースラジオ」に出演中。

U理論のWEBに資本主義を超える新しい経済の試みとしてアズワンの活動が紹介

今、世界が注目する「U理論」。主にマネージメントの手法として脚光を浴びていますが、実は、資本主義を変革し、新たな社会を創造する理論として研究されているものです。

世界的に知られるU理論を提唱しているのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のオットー・シャーマー博士たちが主催する、“The presensing Institute(プレゼンシング・インスティチュート)”です。そこでは本来の人の生き方や社会、すべての人、人以外のすべての存在、将来世代も含めた、すべての幸せに繋がる新しい経済システムを足元から各地に創出しようとしています。
そのプロジェクトの一つ、資本主義を超えてすべての存在の幸福のための経済を創出するためのプラットフォーム「Transforming Capitalizm Lab(トランスフォーミング・キャピタリズム・ラボ)」の中で、生きた事例として、 アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの 「一つ家計の経済 One Household Economy in city」が紹介されました。

“The presensing Institute(プレゼンシング・インスティチュート)”との出会いは、そのコアメンバーの一人、エコノミスト、Julie Artsさんが、人間性にかなった新しい方向の経済を創出しているところはないかと事例を探して来日していた2017年に、セブンジェネレーションの宇佐見代表から紹介されたことがきっかけでした。


The Presencing Instituteに紹介された、 英文のページはこちです。
https://www.presencing.org/#/transforming-capitalism-lab/gallery/one-household-economy-in-city

「U理論」とは、マサチューセッツ工科大学のオットーシャーマー博士が体系化した手法で、経営学に哲学や心理学、認知科学、東洋思想まで幅広い知見を織り込んだ他に類を見ない理論と言われています。

今日、私たちは、ますます複雑化する社会の中で、世界規模に至る多くの問題を抱えたままです。気候変動、経済格差、貧困、戦争など、誰も望んでいないにも関わらず、その解決策も軌道修正も出来ずにいます。U理論は、「過去や偏見にとらわれず、本当に必要な“変化”を生み出す技術」として今世界的に注目されつつあり、多くは行き詰まるマネージメントにイノベーションをもたらす手法として脚光を浴びていますが、U理論を提唱する「学習する組織」では、資本主義を変革し新たな社会を創造する理論として研究されているのです。

以下、掲載された翻訳です。

片山弘子
2018年7月20日

あなたのプロジェクトの背景にある主たるビジョンは何ですか?

アズワンネットワークの主たるビジョンは、「一つの世界」を実現することです。そこには争いはなく、だれも取り残されることなく、誰でも、さらに人間だけでなく人間以外のすべてと、さらに将来世代を含めた存在と調和してその人らしく生きることができる世界です。アズワンの名前は、ジョンレノンの「イマジン」の「世界はやがて一つになる」に由来しています。
人類は宇宙と名づけられた全体世界の一部分です。その世界の本質は、分けようが無いことと常に変化をしていることです。たとえば日本文化を代表する12世紀の随筆『方丈記』にも「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とうたわれているように。人間は、時間と空間に限定された、生命の乗り物とでもいうような、一つの現れです。
ですから、人類は本来、すべての存在と一つに繋がり、柔軟に平和に生きられる存在であることは明らかです。それにもかかわらず、「なぜ人間はすべてと調和して生きることが出来ないのでしょうか。それが人間の本当の姿でしょうか?」

アルバート・アインシュタインは以下のように述べています。
「私たち人間は、私たち自身および思考や感情を、私たち以外の世界から切り離されたものとして経験している—-しかし、これは人間の認識(の限界)に由来する視覚的な妄想の一種なのだ。この妄想はある種の牢獄のようなもので、ごく個人的な欲望や、ごく周囲にいる限られた人たちに対する愛情に私たちを縛り付けてしまう。」

私たちアズワンネットワークは、そうした認識の限界からくる盲信が人類をミスリードし、他者に対して対抗的なフィクションを生み出し、それらが事実・実際であるかのように固定されていると考えています。たとえば、ポランニーが指摘した「Commodity fiction (商品化のフィクション)」–お金を得るための道具として世界を見る価値体系—お金や交換や所有等で、これは現状のパラダイムの根本問題です。それらのフィクションをベースにして、環境、社会、経済、人間性すべてに亘る計り知れない破壊と引き換えに、資本主義社会は維持されてきました。

人類には客観的な事実・実際に基づいた新しい物語が必要です。それにはまずフィクションをフィクションとして認識し、客観的な事実実際を認識する方法を学ぶことです。ほとんどの個人の世界観や思考は、それぞれの社会における価値体系によって形成されます。人間と社会と環境は、互いに関係しあって存在する一つのものです。以上のことから、現在の主流の価値体系の海に浮かぶ、Commodity Fiction(商品フィクション)のない島のような存在として、私たちは2001年から社会実験としてのコミュニティづくりに焦点を合わせてきました。
そこでは、人々はフィクションへのとらわれから解放され、心豊かに生きようとしています。それぞれの多様な持ち味や能力を育て、地球上のすべてにとっての永遠の幸福と繁栄をもたらそうとしています。理論ではなく、実際の人間を観察することによって、人間問題の根本課題が解決されて取り除かれ、人間性と社会の実際と本質が探究され続け、明らかにされていくとき、たとえその規模が小さくても、人間の可能性を証明するものとして、一つの世界がそこに出現するでしょう。

誰が、何を、どこで、どのように行われているか、プロジェクトの具体的な詳細を説明してください。

アズワンネットワーク鈴鹿コミュニティの63人のコアメンバーと、44人のサポートメンバーが本来の組織とその運営をサイエンズによって実現しようとしています。サイエンズについては、組織的な実践の項目を参照)

*しあわせを目的としたコミュニティビジネス:
Suzuka Farm Co.,Ltd.,と手作りの弁当製造と配達会社(おふくろさん弁当)が鈴鹿市や近隣の市でよく知られています。

*お金の交換の無い内部経済:
「コミュニティスペースJOY」では、米や野菜、果物が鈴鹿ファームから、そして調理されたお惣菜が弁当屋から届きます。日用品やアルコールなどは外で購入されます。ジョイの93人のメンバーはそれらを自由に持って行くことができます。本や自動車、家具、また散髪や機械の修理などの技術もお金なしでシェアされます。70代のメンバーも含めて、すべてのメンバーがSNSを使い、情報に自由にリンクできます。もう一つの内部経済の試みは、「一つの家計経済」ですが、63人のコアメンバーとその家族が、所有なしで、暮らしを自由に発展させようとしてきました。

これまでの最大の成果は何ですか?

2001年から鈴鹿市の中央部に社会実験の場として、コミュニティを運営してきました。その弁当会社「おふくろさん弁当」は2018年現在、一日当たり1000食を販売しています。またその運営方法が、ホラクラシーの一種として最近メディアに紹介されました。また内部経済では、「コミュニティスペースJOY」が93人のメンバーによってお金の交換なしで経営され、並行して、「一つの家計経済」が63人のコアメンバーとその家族によって、所有なしで始まっています。

どんな個人的な実践が、現状のパラダイムからブレークスルーすることを可能にしましたか?

鈴鹿ファームの一人の若者が彼の本心を表明したことから始まりました。それは、コミュニティづくりに専心しているコアメンバーたちに、一番いい野菜を食べてほしいというものでした。「人間が米や野菜を作っているのではない。私たちは現状ではそれらを売ることで利益が必要だ。しかし実際には自然の力で米や野菜が育っていく。」その若者と仲間たちが、2013年に「ジョイ」をつくりました。

どんな組織的な実践が、この成果を現実のものにさせましたか?

鈴鹿ファームは、2010年からサイエンズ研究所と「定例研究会」を始めていました。そこで先ほどの若者が自分の本当の願いを自身の中に見出し、飾らずにその思いをみんなの中に出して、他のメンバーがそこに参加をしていきました。彼らはまず目的を明らかにし、計画を立て、「コミュニティハブ」とともに定例の研究会をはじめ、そこで彼らの計画が目的にあっているか、コミュニティの中でいかに実現できるかを検討していきました。「ハブ」は場所を探したり、経営のための資金的な課題を検討しながら彼らをサポートしました。
「背景」 2004年にコミュニティが人間関係による行き詰まりに直面したとき、あるメンバーたちが人と社会の本来の状態について探究を始めました。その時、サイエンズメソッドが創出されました。サイエンズとは、ゼロからの科学的本質の探究{Scientific Investigation of Essential Nature + Zero}の略語です。サイエンズ研究所が2004年に創設され、またサイエンズを学びながらそれぞれの内面を耕すサイエンズスクールも2006年から始まりました。
以上を通して、私たちは個人の内面の変容と社会的な変容が並行して進展することを経験してきました。

あなたのプロジェクトの社会的影響力が次の段階に進むことを阻んでいるものは何ですか?

私たちは研究し、学んでいきたいと思っています。特に、私たちの社会実験が現存のパラダイムの中で強い影響力を持つために、どのように協力関係を結び、私たちを表現できるかという点に関心があります。しかしながら、私たちが現状の延長線上でどんなに努力しても限界があるのは当然です。まず私たちの現在の状態について冷静な指摘を得ることが必要です。そして世界的な協力関係を実現するために多様な仲間と出会う機会も必要です。

運営の全く新しい次元に向かうために、どんな実現可能な条件が必要でしょうか?

私たちの実態調査をベースにした総合的な理解と協力が、世界全体の動きや情勢を把握している幅広い観点から必要とされています。
私たちは、現在の教育がすべての幸福を実現するための新しい経済を阻害する根本的な課題であると考えています。たとえば、本来人間が作り出した商品化のフィクションにすぎないものを、あたかも現実のことであるかのように信じさせ固定化させるように機能していることです。結果として、巨大な環境破壊や社会の崩落、経済問題や人間性の崩壊などが周囲で深刻な状態で展開しているにもかかわらず、人類は孤立化し、協力して事に当たる関係性を持てない状態に陥っています。他者への強い恐れによって争いが絶えません。
日本や韓国、ブラジルでのサイエンズスクールの参加者を観察していると、私たちは同じ問題を彼らが抱えていることに気付きました。最終的に、その解決方法の一つとして、18年の経験をもとに、サイエンズメソッドを開発したのです。つまり、自分の内面を観察することを通して、人為的なフィクションを、実際にあるものとして思いこまないで、フィクションとして見ることができるような、解決策の一つとして。しかしながら、私たちアズワンネットワークの努力だけでは、地球上に真の人間性にもとづいたパラダイムの変換を実現するにはあまりに小さく弱々しいです。世界中に強い影響力を持てるような、よい仲間が必要であることは明らかです。

このプロジェクトから、あなたが個人的に学んだ一番重要なことは何ですか?

私が学んだ最も大事なことは、私は心から人間を愛しているということ、そして社会づくりは、人間の幸福には必要不可欠であるということです。私はサイエンズをここで共に学びながら、次第に心の奥底にある、他者に対する強い恐れに気がつくようになりました。内面に「やらなければならない」という考え方がたくさんあるのです。現状の社会の価値体系に覆われながら育ってきた経過の中で、私の記憶の中で、「~すべきだ」とジャッジされることへの恐れからくる結果です。それで私は、その都度その都度、自分の内面に問いかけるようになりました。何が人間(私)の作ったフィクションだろうか?何が客観的な実際だろうか。何がその本質だろうか。私はコミュニティの自由で安心できる社会気風の中で、こうした問いを続けることができ、私の本心を見つけることが出来るようになりました。2年前にGlobal Ecovillage Networkという国際的なネットワーク組織の日本の代表として選ばれたのですが、そうしたハードワークに、人間性そのものへの疑念が無い状態で専念できることが幸せです。

あなたのプロジェクトのフィールドで、次の5年から10年以内に探究される必要がある、鍵になる疑問や機会は何ですか?

私たちは心から、プレゼンシングインスティチュートのみなさんに私たちの実態を見に来ていただけたらと願っています。そしてもし関心を持っていただけるなら、なにがしかの協力が始まれば大変うれしいです。
私たちのフィールド自身は、まずすべての存在にとっての幸福を目的としたコミュニティのような理想的な環境を実現していくことです。そして、ごく普通の街の中で、次第に資本主義を真の人間性の方向に変容させていくことです。もしそうした社会実験が十分に機能すれば、他の場所に一般化できるカギを見出せるでしょう。私たちにはそのような確固とした戦略が必要です。
*どのように私たちはこの小さな社会的な試みを一般化できるか?
*フィクションに基づいた人間よりの現実から解放され、フィクションを事実や実際と見誤らないで、フィクションとして認識できるような多様な教育的方法を、どのように私たちは開発できるだろうか?

Gaia2018/7月水城ゆう公開講座

コミュニケーションの奥に大切なものがある

~自分とつながることは、他者とつながること~
職場や学校、家族やパートナーなど、あらゆる場面での人間関係の向上を願う人たちへ

7月の公開講座は水城ゆうさんを講師に迎え、共感的コミュニケーション(NVC)の日本での活動を紹介しながら、総合的なワークを行います。
アメリカ生まれの共感的コミュニケーションを、日本人に分かりやすい言葉づかいで、心で感じて体験するための公開講座です。
また組織運営や紛争解決にも効果をあげている様子について、お話を聴くことができます。

【水城ゆう氏プロフィール】
ピアニスト 作家 現代朗読協会主宰
音読療法協会オーガナイザー
NVCジャパンのメンバーとして各地で共感的コミュニケーションを伝えている。

<開催日>7月15日(日)13:30~15:30
<会 場>鈴鹿カルチャースクール(鈴鹿市阿古曽町14-28)
<申込先>
電 話:059-389-6603メール:gen.jp2015@gmail.com
https://goo.gl/forms/ejzSN4AfWWobC6sB2

 

第2回Gaia受講生の声をアップしました

Gaia Education2018の第2回目が5/18~20にかけて開催されました。

涙あり、笑いありの中で、まだ2回目とは思えない程、探究が深まっていった皆さん、いったいどこまで行くのでしょうか。
持続可能な社会への旅が続きます。

そんな受講生の皆さんの声をお聞きください。 こちらをクリックしてください。

参加者の声

余市エコカレッジ2018開講のご案内

今年はクラフトワインづくりを学ぶ日帰り講座から、7泊8日でタイニーハウスを作る合宿講座、SDGsやローカリゼーションなど時代のキーコンセプトを学ぶ座学講座など、 豪華講師陣の充実プログラムに加え、近隣のワイナリーを巡るフットパスや海山の味覚など、北海道余市ならではの企画です。

関東や関西の方も連休を使ってご参加いただきたく、一同お待ちしています。

http://ecovillage.greenwebs.net/ecocollage.html

 

<余市エコカレッジ学びの柱>

◆持続可能な社会を目指す考え方

現代社会がどのような状況にあるのか、環境的、社会的、経済的な課題とゴールを確認します。その上でこれから目指す社会の在り方、自然環境や地域環境を保全しながら各人が自分らしく幸せに生きていくための考え方やデザインについて学びます。

◆持続可能な暮らしと適正技術

環境負荷の少ない方法で野菜や果樹を栽培したり、地域の森林を育て自然の素材や再生可能なエネルギーを導入したりして、自給的な暮らしに必要な技術を身に着けます。

◆持続可能な経済と組織

地域の文化や自然を守り活かしながら経済的な自立を目指すコミュニティビジネスや、関わる人々が自分らしく、かつ互いに支え合う組織づくりとそのベースとなる話し合いを体験します。

<余市エコカレッジ総合コース全4回>

第1回 6月9日(土)~11日(月)

・現代社会の現状分析とゴール(SDGs)の確認
・トランジションやパーマカルチャーなど実現に向けた考え方や技術の習得
・見本園(キッチンガーデン)づくりや薪割など農的暮らしの体験

第2回 7月14日(土)~16日(月祝)

・生ごみや畑の残差など身の回りの廃棄物を再利用する循環型の地域づくりを学ぶ座学と実習
・敷地内の雑木林をどう育て、活用するかというデザイン論と森の手入れ実習
・ワインぶどうの管理やキッチンガーデンの手入れなど農的暮らしの体験

第3回 8月11日(土)~18日(土)

・タイニーハウス(4坪小屋)の製作。 参加者が自分自身で再現 できるようなシンプルな構造と材料で作ります
・小屋での自立生活に向けて、バイオトイレや手作り浄化槽など、環境負荷の少ない暮らしの設備
・夏野菜の収穫・調理やワイナリー巡りなど。

第4回 10月6(土)~8(月祝)

・ローカリゼーションなど地域自立と人の幸せを目指す経済の仕組み
・人のための組織とは何か、それを実現するための対話の方法について

<申込方法、参加費など>

・初日9時集合、最終日12時解散です。前泊後泊も可能です。(朝食つき3000円)
・寝食を共にしながらのチームラーニングです。男女別相部屋、寝間着や洗面具はご持参ください
・参加費は年収に応じたスライド制です。各種割引や分割支払いもありますのでご相談ください
・部分参加も可能ですが、参加費は定額です
・住所、氏名、連絡先と簡単なプロフィールを記入の上、毎回開講日の3週間前までにメールまたはFAX,郵送でお申し込みください。参加費の振込を確認次第、予約受付いたします。

詳しくは HPをご確認の上、講座に関するご質問、リーフレット等資料郵送を希望する方は、 下記事務局まで遠慮なくお問合せください。

NPO法人北海道エコビレッジ推進プロジェクト

担当:坂本・志村
余市郡余市町登町1863
TEL・FAX/0135‐22‐6666
y.ecocollege@gmail.com
http://ecovillage.greenwebs.net/ecocollage.html

「しあわせの経済」世界フォーラム:ヘレナさんの基調講演映像

2017年11月11日、12日に東京で開催された「しあわせの経済」世界フォーラムでの、ヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんによる基調講演の映像がYouTubeにアップされました。
ぜひとも、皆さまにはシェアしていただき、少しでも多くの人にヘレナさんの言葉を届けて下さい!

撮影:竹内良一さん、梶間陽一さん、編集:梶間陽一さん、字幕:馬場直子さん、アレックスさんです。

https://youtu.be/_xoHpPZr17c

ガイアTOT合宿​報告会及び​お話会@東京

3月16日青山の国連大学1F地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)でガイアエデュケーション・タイ国際トレーナーズ合宿報告会及びお話会を開催致します。
またGEN-Japanのお仲間でもあります、那須で廃校を利用した町づくりのプロジェクトの取り組みも紹介させてもらいます。

第2期に参加をお決めになった方はもちろん、 ご関心のある方 興味のある方もどうぞお誘い合わせでご参加ください。

4月からスタートする、ガイアエデュケーション2018の詳細は、新ホームページ上をご覧ください。
⇒ http://gaia.gen-jp.org/

あと数名の参加受け付けが出来ますので、ガイア2018参加希望の方は3月20日までにお申込み下さい。

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<ガイアエデュケーション・タイ国際トレーナーズ合宿報告会及びお話会>

3月16日(金)18:30~20:30

★会 場 地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
(東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F)
http://www.geoc.jp/access/
★参加費 500円
★お申込 GEN-Japan事務局までメールでお申し込みください。
⇒gen.jp2015@gmail.com

【内容】
1.報告会
1月にタイで実施された3週間に及ぶプログラムMindful Training of Trainers(ToT)
トレーナーズ合宿を通じて、GEN-JAPAN代表片山弘子が学んだことや、世界から集まった同志との交流から何を感じたのか
そして母なる星ガイアの未来に向け私たちに何ができるのかを参加者の皆さまと分かち合いたいと思います。

2.お話会
1期生メンバーによる修了後約半年を経て、改めて振り返ってみての感想や、Global Ecovillage Network-Japan
(GEN-Japan) 会員の活動の紹介。
ガイアエデュケーションに参加を決めた方はもちろん、関心・興味がある方にもご参加頂き、主催のGEN-Japanとはどんな団体か、ガイアエデュケーションとはどんな内容かなど一緒に体験して頂けます。

3.GEN-Japanメンバーの取り組み
那須の廃校を利用した町づくりのプロジェクトを紹介してもらいます。

 

 

TOT体験レポート

 

Gaia Educationで先日開催されたTOTの体験レポートが紹介されました。
https://gaiaeducation.org/news/participatory-learning-a-bridge-to-the-future/

タイでの経験を、新しい学びの可能性として発表しました
プラチャーフタヌワットさんとジェーンさんが1995年から創出し、2005年にメイイーストさんによってフィンドフォンで次の社会の学びの姿を提案。いまガイアエデュケーションのリーダー養成コースとして世界5大陸で開催される、Training of Trainers ToTプログラムとして、多くの人材を輩出しているものです。