2020ガイア公開オンライン講座@谷崎テトラ
2020ガイア公開オンライン講座 谷崎テトラ
ワールドシフト・コロナ時代の「生き残り」をかけて
進行) 熊倉 敬聰(元慶応義塾大学教授)
- 感染症に終わりはない
地球の誕生は46億年前、ウイルスは40億年前に誕生し、生命の誕生と進化に大きくかかわってきたと言われています。人類が誕生するはるか昔から存在していたウイルスです、医学的には感染症が終わったといえるデータはあり得ないとも言われています。
地球を構成物を重さで比較すると、地球の大半は無機物、続いて植物、細菌、微生物、昆虫らが、人に比べて圧倒的に多く存在していることが分かります。
こうした中でウイルスは、5万年以上もの間、人と共存してきたと言われ、人の自己絶滅の時期をコロナウイルスがわずかの間食い止めているとも指摘されています。
- With コロナ With earthは、都市集中から地域へ、開疎化の時代へ
コロナと共に生きる、地球と共に生きる時代を私たちは迎えています。安宅和人さん(yahooCEO,大学教授)が、これまで人類がやってきた都市密集型の暮らしを逆転させ、開疎の時代に入ると指摘しています。都市で密集して文化を創造してきた人類は、健康や安全性から、方向を真逆に変えて、ローカル、地域に根を下ろした暮らし方、働き方、活動に向かい始め、その流れは変わることはないと言われています。
都市化、都市集中は、これまでその問題が明らかにされてもなお、その流れを変えるのは難しいと言われてきました。しかし地域での職住一体型の暮らしの方向に今後シフトし、もう元に戻ることがないとしたら、そこには何が生まれるでしょう。
- WHO「コロナウイルスの3つの顔」
新型コロナウイルスは、先ず感染症という健康の課題があります。しかし、人の心が不安でむしばまれ、孤立化を進めるという課題がより深刻です。さらにリーマンショックを超える大型の経済危機を迎えつつあります。ところが、リーマンショックと明らかに違うのは、社会経済自体に原因があるのではなく、不安から来る妄想が世界同時に共有されて今日の経済危機に至っている点です。
- グレートリセット 「With コロナからWith Earth, そしてWith Human人と共に。
同時にこのパンデミックは、私たちがライフスタイルをいかに早く、根本から変えることができるか、人間の可能性を示しました。ほぼ瞬時に、この危機が個人から企業まで不可欠だと思い込んできた、ラッシュアワーやオフィスワーク、飛行機による頻繁な移動など放棄させました。
医療から始まって、社会に欠かせない労働者や高齢者など弱い立場の人たちのために、自分が犠牲を払ってでも助けていこうとする意志と行動が圧倒的な勢いで見られました。企業がこれまで道具や資源として軽視してきた、人や地域社会を支えてこそ、組織としての繁栄が持続するのだという学びが、短時間で世界的にみられました。
- 非貨幣型経済社会への移行
ロックダウン中のベネチアでは、白鳥や魚たちが運河に戻ってきました。中国では大気汚染が改善され数万人の生命を救い、インドではスモッグが晴れて、200キロ先のヒマラヤ山脈が見えるようになったことが人々を和ませました。
すでに行き詰まりを見せていたグローバリズム・新自由主義による資本主義経済で失われたかに見えた、お金では購えないこれら物が、人間の経済行為が止まったとたんに世界中で復活を見たことで、経済復興の新潮流として、カナダやEU各国では「グリーンリカバリー」、日本では「選択と集中」と呼ばれる、環境や社会の持続可能性に重点を置いた復興計画、循環経済への移行が始まろうとしています。
- 2021年世界経済会議(ダボス会議)とグレートリセット
コロナウイルスによるパンデミックによって、持続可能でよりよい社会を構築する意志があらゆる人々の間に明らかに存在していることを、世界同時に認識し経験する機会になりました。そして、すべての人々の幸福、人間の尊厳と社会正義に基づいた豊かな未来の創造のために、根本からすべての分野を見直そうという動きは、来年ダボスで開催予定の世界経済会議に繋がりました。そこではグレートリセットをテーマに、社会の根本から見直す経済創出に向けた、歴史的な一歩となるでしょう。
この機会にテトラノウトのチャンネル登録をお願いします。下記をご覧ください。いずれも5分から10分以内でまとめられていて、分かりやすいです。
#2 意識を変える行動を変える。
#190 リスクソサイアティ
#86 新型コロナの3つの顔を知ろう。(WHO情報)
#96 グローバリズムの終焉とポストコロナ文明へ
#153 グレートリセット
#154 地域循環共生圏
#122 ノヴァセン ジェームズラブロックの次のGaia説
#206 With EARTH
(以上まとめ 片山弘子@GEN-Japan代表理事)